指の第一関節(DIP関節)が痛い原因と対処法

 寒い季節になってきました。寒いと、痛みを感じやすくなります。指先や足先はこの季節、気温の影響を受けやすい部分です。

【指の第一関節が痛いのはなぜ?】

 指の第一関節(DIP関節)が痛む原因はさまざまで、日常生活に大きな影響を与えることがあります。この症状を放置すると、痛みが悪化するだけでなく、関節の機能に制限が生じることもあります。

 まずは、痛みの原因を特定し、適切な対策を講じることが重要です。


【考えられる主な原因】

1. 変形性関節症(指の第一関節の変形)
 変形性関節症は、加齢や長期間の酷使によって関節の軟骨がすり減り、炎症や変形を引き起こす病気です。特に、指を頻繁に使う職業や趣味を持つ人に多く見られます。

2. リウマチ性関節炎
 リウマチ性関節炎は、免疫システムが自分の組織を攻撃してしまう病気です。指の第一関節に腫れや痛みが現れ、進行すると関節の機能が失われることもあります。ただし、第2関節(PIP関節)や指につけねの関節(MP関節)に症状が現れることの方が多いです。

3. 腱鞘炎
 腱鞘炎は、指を動かす腱とそれを包む腱鞘の間で摩擦が生じ、炎症を引き起こす症状です。頻繁に指を動かす人に多く、第一関節付近にも痛みが生じることがあります。

4. 突き指や怪我
 スポーツや日常生活で指を強打することで、第一関節に痛みが発生することがあります。突き指や捻挫は軽度のものも多いですが、放置すると痛みが長引くこともあります。


【指の第一関節の痛みを改善する方法】

1. 冷却と安静
 腫れや痛みが強い場合は、患部を冷却して炎症を抑えましょう。また、痛みを感じる動作を避け、指を安静に保つことが重要です。

2. 温熱療法
 慢性的な痛みやこわばりがある場合は、温めることで血流を促進し、痛みを緩和する効果が期待できます。温湿布やお湯での手浴が効果的です。

3. ストレッチとエクササイズ
 指の第一関節を優しく動かすストレッチや軽いエクササイズは、関節の柔軟性を高め、痛みの予防につながります。以下は簡単にできるストレッチの例です:

  • 手を広げて指を最大限に伸ばし、数秒間キープする
  • 指を軽く握ったり開いたりする動作を繰り返す

4. サポーターの使用
 痛みが強い場合や関節に負担がかかるときは、指専用のサポーターを使用すると負担を軽減できます。


【医療機関での診断と治療】

 指の第一関節の痛みが続く場合、専門医の診断を受けることをお勧めします。医療機関では以下のような治療が行われることがあります:

  • 薬物療法:痛みや炎症を抑えるための鎮痛剤や抗炎症薬が処方されます。
  • リハビリテーション:専門のセラピストによる指の運動療法が行われ、機能の回復を目指します。
  • 手術:重症の場合や変形が進行している場合、手術が必要になることもあります。

【予防方法】

1. 適切なケアを行う
 指の関節を保護するため、長時間同じ動作を繰り返さないように意識しましょう。また、仕事や趣味で指を酷使する場合は、適度な休憩を挟むことが重要です。

2. 栄養バランスの整った食事
 関節や軟骨の健康を保つには、ビタミンDやカルシウム、コラーゲンなどを含む食事を摂取することが推奨されます。

3. 手や指を温める習慣をつける
 寒い季節には手を冷やさないようにし、血行を良く保つことで関節の健康を維持しましょう。

Woman using smartphone with a blank white screen in the living room at home

【まとめ】

 指の第一関節の痛みは、日常生活や仕事に支障をきたす厄介な症状です。適切な予防策やセルフケアを実践し、痛みが改善しない場合は早めに専門医を受診することが大切です。指の健康を守り、快適な日常生活を送りましょう。

 指の痛みがご心配な方は、武蔵境の阿部整形外科クリニックに御相談下さい。

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