「膝のお皿の下がズキズキする…」
「階段を降りると膝の前だけが痛い」
「正座やしゃがむと膝の前が突っ張る」
このような“膝の前(膝蓋部)の痛み”は、年齢や運動量に関わらず多くの人に起こります。
膝前面は構造上ストレスがかかりやすく、さまざまな原因で痛みが出る部位です。
このブログでは、整形外科専門医が膝の前が痛いときに考えられる原因・特徴・やってはいけないこと・正しい対処法をわかりやすく解説します。

膝の前が痛いときに考えられる原因 4つ
① 膝蓋大腿痛症候群(PFPS)
膝前面の痛みで最も多い原因です。
お皿(膝蓋骨)と太ももの骨(大腿骨)の間で摩擦が起き、炎症が生じます。
特徴:
- 階段の上り下りで痛い
- 長時間座った後に痛みが出る(映画館症候群)
- しゃがむと膝がゴリゴリする
ポイント: 太ももの筋力バランスの乱れが原因のことが多い。
② 膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)
ジャンプ動作や走る動作が多い方に多い障害。
膝のお皿とすねの骨をつなぐ「膝蓋靭帯」に負担がかかり炎症が起きます。
特徴:
- 膝のお皿の下が痛む
- ジャンプ着地で痛い
- 押すとピンポイントで痛い
注意: 運動を続けながら放置すると慢性化しやすい。

③ 滑液包炎(お皿の前が腫れる)
膝のお皿の前にある“滑液包”に炎症が起きる病気。
特徴:
- 膝の前がぷくっと腫れる
- 正座がつらい
- 膝をつくと痛い
原因: 正座・膝立ちの習慣、打撲など。
④ 変形性膝関節症(前面痛タイプ)
軟骨がすり減る病気ですが、初期では膝の前が痛くなることもあります。
特徴:
- 朝のこわばり
- 立ち上がりで痛む
- 歩き始めにズキッとする
膝の前が痛いときにやってはいけないこと
① 無理にしゃがむ・深く曲げる
膝のお皿周囲に過度な圧力がかかり、炎症が悪化します。
② 正座を続ける
お皿と太ももの骨の接触圧が上がり、痛みが強くなります。
③ 無理なストレッチ(特に前もも)
炎症がある時期に強いストレッチは逆効果です。
④ 合わない靴・偏った歩き方
外側重心や内側重心は膝蓋骨を引っ張り、痛みを悪化させます。
⑤ 痛みを我慢して運動を続ける
特にジャンプ・ランニングは悪化の原因になりやすいです。

膝前面の痛みセルフチェック
- 階段で痛む → 膝蓋大腿痛症候群の可能性
- 押すと痛い → 膝蓋靭帯炎の可能性
- 腫れている → 滑液包炎の可能性
- 朝こわばる → 変形性膝関節症の初期かも
いずれも、放置すると悪化するタイプの痛みです。
膝の前が痛い時の正しい対処法
① 腫れている・熱がある場合 → 冷却
アイシングで炎症を抑えることができます。
② 痛みが落ち着いたら → 筋力を整える
太ももの筋肉のバランスが重要。
- 内側広筋(太ももの内側)
- 大腿四頭筋
- 股関節外旋筋
③ 歩き方の改善
つま先だけが外向き・内向きの歩き方は膝蓋骨に負担がかかります。
④ 炎症が強い場合 → 注射・内服
ヒアルロン酸、消炎鎮痛剤が効果的。

さらに改善を目指す治療 ― PRP再生医療
膝前面の痛みは、靭帯や軟骨の微細な損傷が原因のことも多く、
再生医療(PRP)が有効なケースがあります。
PRPは、自分の血液から修復成分を抽出し患部に注入する治療法で、
炎症を抑え、組織の修復を促す効果が期待できます。
阿部整形外科クリニックでは、高濃度で効果の高いHDーPRPを採用。
まとめ:膝の前の痛みは“原因の特定”が重要
膝の前の痛みは、筋肉バランス・炎症・靭帯・軟骨など複数の原因が考えられます。
放置すると慢性化し、運動制限が必要になることも。
2週間以上続く痛みは、早めに整形外科へ。
未来の膝を守るためには、早期の対処がカギです。

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膝の前の痛みでお悩みの方へ
「階段で痛い」「押すと痛い」「正座がつらい」
そんな膝前面の痛みは、早めに治療するほど改善しやすいです。
再生医療(PRP)をご希望の方はお気軽にご相談ください。
監修:阿部 瑞洋 医師
整形外科専門医/阿部整形外科クリニック院長。
膝・股関節の再生医療(HD-PRP)を中心に治療を提供。
武蔵境・三鷹エリアで「普通ではないクリニック」を理念に医療とサービスを追求。


