「階段の下りだけ痛い」
「上るときに膝の前がズキッとする」
「エスカレーターを探してしまうほど痛い」
このような“階段での膝の痛み”を訴える方は非常に多く、
膝の異常に気づくきっかけになる症状でもあります。
実は階段は、平地の数倍の負担が膝にかかるため、膝のトラブルがあると最も痛みが出やすい動作です。
このブログでは、整形外科専門医が階段で膝が痛くなる理由・主な原因・やってはいけない行動・正しい治療と対処法をわかりやすく解説します。
なぜ「階段」は膝が痛くなるのか?
膝にはもともと体重の3~7倍の負荷がかかっています。
階段では、さらに大きな負荷がかかります。
- 上り: 体重の約3倍の負荷
- 下り: 体重の約5〜7倍の負荷
特に下りは、膝がブレーキの役割をするため、関節・軟骨・半月板に強いストレスがかかるため痛みが出やすいのです。

階段で膝が痛くなる主な原因 4つ
① 変形性膝関節症(初期は階段で痛むことが多い)
膝の軟骨がすり減る代表的な病気。
特に初期は「階段だけが痛い」ということがよくあります。
特徴:
- 階段の下りで痛みが出る
- 朝のこわばり
- 膝が腫れやすい
- 動き始めに痛む
ポイント: 放置すると変形が進行するので早めの対応が大切です。
② 内側半月板損傷(ひねり・歩き方が影響)
膝のクッションである半月板が損傷すると、階段の上り下りで痛みが出ます。
特徴:
- 下りでズキっとする
- しゃがむと痛い
- ひねり動作で悪化する
- 膝が引っかかる感じ
注意: 半月板損傷を放置すると、将来的に変形性膝関節症へ進行しやすくなります。
③ 膝蓋大腿痛症候群(お皿の痛み)
お皿(膝蓋骨)周囲に炎症が起きるタイプの痛み。
特徴:
- 階段の上り下りで前が痛い
- 座った後に立つと痛む
- しゃがむとゴリゴリ感じる
ポイント: 太ももの筋バランスが崩れている可能性が高い。
④ 膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)
膝のお皿の下の靭帯が炎症を起こす状態。
運動量が多い人に多いですが、中高年にも起こります。
特徴:
- お皿の下を押すと痛い
- 上りで強い痛み
- 運動後に悪化
階段で膝が痛い時に“やってはいけないこと”
① 無理に階段を使い続ける
「鍛えないとダメかな…」
そんな気持ちで階段を続けるのは逆効果です。
炎症がある状態で階段を繰り返すと、軟骨・半月板・靭帯にさらに負担がかかります。
② 痛い側の脚だけに体重を乗せる
かばい歩きをすると、膝関節の負荷バランスが崩れ、痛みを悪化させます。
③ 膝を深く曲げて降りる(猫背姿勢)
前かがみで降りると、膝のお皿部分に強い圧力がかかり、痛みの原因になります。
④ 自己流のストレッチやマッサージ
半月板損傷がある場合、ひねるストレッチは悪化させます。
⑤ 痛み止めだけで放置する
症状を和らげるだけで、原因は良くなりません。

階段で膝が痛い時の正しい対処法
① まずは炎症を抑える
痛み・腫れがある段階では、無理に動かさず、炎症コントロールが先です。
② 平地歩行に切り替える(膝に優しい運動)
- 水中歩行
- 自転車エルゴメーター
これらは膝の負担が少なくおすすめです。
③ 太ももの筋バランスを整える
- 内側広筋(内もも)
- 大腿四頭筋
- 股関節外旋筋
④ 歩き方の改善
つま先だけ外向き・内向きの歩き方はNG。
⑤ 体重コントロール
1kg減るだけで膝の負担は3〜7kg軽くなります。

さらに改善を目指す治療 ― PRP再生医療
階段での膝痛の原因には、軟骨・半月板・靭帯などの微細損傷が隠れていることも多く、
再生医療(PRP)が有効なケースがあります。
自分の血液から修復成分を抽出して注入するため、
組織修復を促し、炎症を抑える効果が期待できます。
阿部整形外科クリニックでは、より高濃度のHD-PRPを採用しています。
まとめ:階段での膝痛は“早期対処”が未来を守る
階段で膝が痛いのは、膝関節がSOSを出しているサインです。
放置すると、変形性膝関節症に進行してしまうこともあります。
2週間以上続く場合は、早めに整形外科での検査がおすすめ。
未来の膝を守るために、早期のケアを始めましょう。

階段で膝が痛い方へ
「下りでズキッとする」「階段を避けるようになった」
そんな症状は早期治療で改善できる場合が多いです。
再生医療(PRP)をご希望の方はお気軽にご相談ください。
監修:阿部 瑞洋 医師
整形外科専門医/阿部整形外科クリニック院長。
膝・股関節の再生医療(PRP-MAX)を中心に治療を提供。
武蔵境・三鷹エリアで“普通ではないクリニック”を理念に診療とおもてなしを両立。


