股関節の痛み:医師が解説する原因と対策

 股関節の痛みは、多くの人が抱える悩みのひとつです。

特に、階段の上り下りや和式トイレの使用、あぐらや正座などの日常動作で痛みが生じることがあります。

 このブログでは、股関節の痛みの原因や、医療的な対策について解説します。痛みが生活に支障をきたしている場合、どのように症状を減らすことができるのか、外来での診察や再生医療、人工関節の選択肢を含めた治療法についてもご紹介します。

股関節の痛みの原因とは?

 股関節の痛みは、さまざまな原因で生じます。代表的な原因には以下のようなものがあります。

  • 大腿骨頭壊死:この病気は、大腿骨の先端部分である骨頭が壊死し、痛みが生じます。進行すると股関節が動かしにくくなり、日常生活に支障が出ることがあります。
  • 変形性股関節症:加齢や過度の使用によって、関節がすり減り痛みが発生します。これは、関節軟骨の摩耗により起こり、股関節の動きに困難を感じることが特徴です。
  • がんや腎不全:股関節の痛みは、時には内臓の病気が原因となることがあります。特にがんや腎不全が進行すると、股関節にも痛みが現れることがあります。

症状に応じた治療法

 股関節の痛みは、その原因によって治療法が異なります。以下に、医療的な対応と生活改善のためのアドバイスをまとめました。

  • 外来での診察と治療:股関節の痛みが続く場合、まずは病院での診察を受けることが重要です。痛む場所が右脚、左脚どちらか一方に集中している場合や、急に痛みが増した場合は、専門医による早期の診断をおすすめします。医師は、外来での診察を通じて、痛みの原因を特定し、適切な治療法を提案します。
  • ストレッチと内服:軽度の股関節の痛みには、ストレッチが効果的です。身体を支える筋力を高めることで、痛みの軽減が期待できます。また、内服を利用することで、一時的に痛みを和らげることができる場合もあります。
  • 再生医療:股関節の変形が軽度でも、症状が強い、痛みが長い、従来の治療では痛みが取れない、趣味やお仕事など自分がやりたい、しなければいけない事ができないと言った場合、再生医療が適しています。注射だけで治療が済み、入院なども必要なく外来通院だけで治療が可能です。
  • 人工関節の導入:股関節の痛みが重度の場合、人工関節の導入が考えられます。特に大腿骨頭壊死や関節のすり減りが進行している場合、人工関節により痛みを軽減し、日常生活をスムーズに送れるようにすることが可能です。

日常生活での工夫

 股関節の痛みを減らすためには、日常生活での工夫が重要です。特に、身体への負担を減らすことが痛みの悪化を防ぐポイントです。

  • クッションを使ったサポート:椅子に座る際や階段の昇降時にクッションを利用することで、股関節にかかる負担を軽減できます。また、柔らかい素材の靴を選ぶことで、脚全体の負担を減らすことも可能です。
  • 水中運動のすすめ:水中での運動は、股関節への負担を減らしつつ筋力を維持・向上させることができます。水中ウォーキングや軽い水泳は、股関節が痛くても比較的安全に行える運動のひとつです。
  • 正座や和式トイレの使用に注意:和式トイレや正座など、股関節に負担のかかる姿勢は、痛みがある場合は避けるべきです。洋式トイレを使用することや、座る際には高さのある椅子を選ぶことが望ましいです。

医師への相談と診察の重要性

 股関節の痛みは、一時的なものから慢性的なものまでさまざまですが、痛みが長期間続く場合や、何度も再発する場合は医師への相談が必要です。特に、股関節の痛みの原因がはっきりしない場合や、病院に行くべき科が分からない場合でも、まずは整形外科を訪れることをおすすめします。専門医が痛みの原因を正確に診断し、必要な治療法を提示します。

まとめ

 股関節の痛みは、大腿骨頭壊死や変形性股関節症、さらには内臓疾患に関連することがあります。

痛みが日常生活に支障をきたしている場合は、早めに医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。外来での診察や日常生活での工夫、再生医療や人工関節の導入を通じて、股関節の痛みを減らし、快適な生活を取り戻しましょう。
 股関節の再生医療を含め、股関節の痛みについては当院にいつでもご相談下さい!

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