はじめに:片側の股関節が痛むのはよくあること?
「なぜか右の股関節だけが痛い…」
「左は何ともないのに、右足を動かすとズキっとする…」
このように、股関節の痛みが“右側だけ”に現れる症状に悩んでいませんか?
実は、片側の股関節だけが痛む人は非常に多く、その原因は生活習慣から関節疾患、筋肉バランスの乱れなど多岐にわたります。
このブログでは、
- 右の股関節だけが痛む主な原因
- 具体的なセルフケア・治し方
- 医療機関を受診すべきサイン
を、専門的な視点からわかりやすく解説します。
【股関節が右だけ痛い】考えられる主な原因とは?
股関節は、骨盤と大腿骨(太ももの骨)をつなぐ大切な関節です。
歩行、階段の昇降、立ち上がりなど、日常の動作で常に使われています。
1. 生活習慣による“身体の使い方のクセ”
右利きの人は、無意識に右脚へ体重をかけていることが多いです。
また、以下のような習慣があると、右股関節にのみ負担がかかります。
✅ 該当するチェックリスト
- 立つときは右脚に重心をかけがち
- バッグを右肩にかけて歩く
- 足を組むとき、右足が上になる
- 階段は右足から上るクセがある
🔎 解説
このような習慣が積み重なると、右の股関節周囲の筋肉や関節に偏った負荷がかかり、痛みが発生します。
2. 股関節周囲の筋肉や腱の炎症
片側の股関節痛では、中殿筋(ちゅうでんきん)や腸腰筋(ちょうようきん)といった筋肉の炎症や緊張が原因になっていることも多いです。
✅ こんな症状は筋肉の問題かも
- 右足を動かしたときにだけ痛みを感じる
- 特定の角度でズキッとする
- 歩くと右のお尻や太ももにかけてだるさがある
💡 ワンポイントアドバイス
デスクワークや長時間の座りっぱなしで股関節の柔軟性が低下すると、筋肉が引っ張られて痛みや違和感が出やすくなります。
3. 変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)
中高年の方に多く、関節の軟骨がすり減って痛みが出る疾患です。
特に初期の段階では「片側だけが痛む」ことが多く、右利きの人は右側に発症しやすい傾向があります。
✅ 初期症状の特徴
- 動き始めに右股関節が痛い(歩き始め、立ち上がるときなど)
- 長時間歩くと痛みが強くなる
- 股関節を深く曲げたり、足を開いたりすると痛い
⚠ 要注意
進行すると歩行が困難になるため、違和感の段階で医療機関に相談することが重要です。
4. 仙腸関節障害(せんちょうかんせつしょう)
股関節のすぐ近くにある**仙腸関節(骨盤と背骨の接合部)**が原因で、右のお尻や股関節に痛みを感じることがあります。
✅ 症状のヒント
- 座っていて立ち上がるときに痛い
- 仰向けで寝ていると右股関節がうずく
- 腰をひねる動作で痛みが増す
【症状別】右股関節の正しい治し方とセルフケア
股関節の痛みは、日常のケアと予防でかなり軽減できます。
ここでは、症状別におすすめの治し方を紹介します。
日常の姿勢・歩き方を見直す
✅ 正しい立ち方のコツ
- 両足に均等に体重をかける
- お腹に軽く力を入れて骨盤を立てる
- 片足重心を避け、左右のバランスを意識
✅ 歩くときの注意点
- 右足ばかりでリードしないように意識
- 靴のすり減り具合もチェック(右が多く減っていませんか?)
股関節のストレッチで柔軟性アップ
💡おすすめストレッチ1:膝抱えストレッチ
- 仰向けに寝る
- 右膝をゆっくり胸に引き寄せる
- そのまま10秒キープ × 3回
💡おすすめストレッチ2:股関節の外旋ストレッチ
- 座って右足首を左膝に乗せる
- 背筋を伸ばしたまま前屈
- お尻から股関節にかけて伸びを感じるまでキープ(10秒×3回)
お風呂で温めて血流促進
股関節まわりの筋肉が硬くなると痛みが出やすくなります。
お風呂にゆっくり浸かって、筋肉を緩めることも有効です。
入浴後にストレッチをすると、より柔軟性が高まりやすくなります。
【要チェック】病院に行くべきタイミングは?
以下の症状がある場合は、自己判断せず整形外科の受診をおすすめします。
- 右股関節の痛みが1週間以上続く
- 動かしていなくてもズキズキと痛む
- 歩行に明らかな違和感や引きずりがある
- 股関節だけでなく腰や膝にも痛みが広がってきた
早期に原因を突き止めて対処すれば、回復もスムーズです。
まとめ:右だけ股関節が痛いなら、まずは身体のバランスから見直そう
右側だけの股関節痛は、「ちょっとしたクセや姿勢」が引き金になっていることも少なくありません。
しかし、見逃すと 変形性股関節症や仙腸関節障害などの本格的な疾患へと進行するリスクも。
▶ 今日からできること
- 姿勢と歩き方の見直し
- ストレッチで柔軟性を取り戻す
- 右足に偏った負荷を減らす工夫
- 痛みが続く場合は整形外科へ相談
右股関節の痛みは「身体からのSOSサイン」です。
早めの対策で、動きやすく快適な毎日を取り戻しましょう。