「股関節には和式トイレがダメだと聞いて、洋式トイレにしています。でも、用を足して立ち上がる瞬間に、股関節の付け根にズキッと鋭い痛みが走って辛いんです……」
こんにちは。阿部整形外科クリニック院長の阿部です。
人間が生活する上で、毎日必ず行く場所であるトイレ。実は、「洋式だから安心」と思い込んでいるご自宅のトイレの『高さ』が、あなたの股関節の寿命を密かに、そして確実に削っているケースが非常に多いのです。
今回は、トイレでのあの嫌な痛みを消すための具体的な数値と立ち上がり方の法則について、結論ファーストで徹底解説します!

1. 結論:股関節が「90度以上」深く曲がる便座はNGです
「結論からお伝えします」。
洋式トイレから立ち上がる時に痛いのは、便座が低すぎて股関節が鋭角(90度以上)に深く曲がり、立ち上がる瞬間に関節の中で骨同士がテコの原理で激しくぶつかっているからです。
少し視点を変えて、「重い荷物を持ち上げるクレーン車」で考えてみましょう。
クレーン車のアーム(脚)を、根元から深く折りたたんでしゃがみ込んだ状態から、重い鉄骨(自分の体重)を一気に持ち上げようとするとどうなるでしょうか? 根元のジョイント部分(股関節)に凄まじい負荷がかかり、金属疲労でバキッと折れてしまいますよね。
股関節を深く曲げた状態からの立ち上がりは、まさにこの「クレーン破壊」と同じ物理現象が関節内で起きているのです。

2. 股関節を守る「便座40cm以上」と「お辞儀立ち」の法則
では、具体的にどうすればトイレでの関節破壊を防げるのか。2つの明確な数値目標と動作をお伝えします。
① 便座の高さの数値目標:「40cm以上」
日本の標準的なJIS規格における便座の高さは約38cm前後ですが、股関節が痛い方には低すぎます。市販の「補高便座(置くだけで座面が3〜5cm高くなるグッズ)」を利用し、座った時に「股関節より膝の位置が必ず下になる(屈曲90度未満)」状態を作ってください。
② 痛まない立ち上がり方:「深いお辞儀」
立ち上がる時、足の力だけで真上に向かって上がろうとすると激痛が走ります。手すりを持ち、上半身を前に倒して「深いお辞儀」をしながら、重心を前へ移動させてください。こうすることで、股関節のクレーンにかかる負担を半分以下に減らし、お尻と太ももの裏の筋肉を使ってスムーズに立ち上がることができます。
3. 日常生活の動作改善も、当院のプロにお任せください
股関節の痛みの原因は、診察室のベッドの上だけではなく、毎日の生活の中に潜んでいます。
当院の8人のリハビリスタッフ(ピットクルー)は、痛みを和らげるだけでなく、トイレの立ち上がり方、靴下の履き方、爪の切り方など、股関節を壊さないための生活動作(ADL)を指導します。「こんな些細なこと、聞いていいのかな?」と思うような生活の悩みこそ、僕たちプロフェッショナルにぶつけてください。

「~できるようになるといいですよね!」
「ご家族も、あなたが毎日トイレに行くたびに顔をしかめ、手すりに必死にしがみついている姿を心配しているはずです」
「~できるようになるといいですよね!」
痛みのないトイレ習慣を身につけ、安心して毎日を過ごせるようになれば、精神的なストレスも大きく軽減されます。
「できるだけ早く治して、笑顔でここを卒業しましょう!」
徳によって絆を結ぶ「絆徳(ばんとく)」の精神で、僕たちはあなたの生活の質(QOL)を底上げするためのサポートを全力で行います。まずは便座の高さの確認から始めてみましょう。
そして、正しい立ち上がり方を身につけるために、ぜひ当院のリハビリを活用してください。お待ちしています!

「トイレの立ち上がりでズキッと痛む方へ」
毎日の生活動作が、知らず知らずのうちに股関節の寿命を縮めているかもしれません。
専門医の診断とリハビリで、関節を壊さない正しい身体の使い方を身につけましょう。


